金曜日の夜、ヤマト配達のメールで
お父さんからの荷物が日曜朝に届くことを知った。
すると兄から珍しく電話
「父さんが脳出血で倒れた。今夜が山じゃけえ」
実は、私。妊娠5ヶ月目。
一番喜んで浮かれまくったのはお父さん。念願の孫。わたしは何年も「孫まだ?」と孫孫言われ、できにくいと診断されてたので、その言葉は正直苦痛だった。
酸っぱい物ブーム到来中の私に、
「カブの酢の物やら色々来週送るけーね」
とニヤニヤ声の父。
先月も送ってくれたし、いいよと断ったのに。
浮かれすぎて、脳出血?
荷物を送ってくれた後に倒れたってこと?
深夜2時
「山は乗り越えたけど、意識は戻らない。延命治療もおかんはやらないと決めたのでもって1週間」
と兄からLINEがきてた。
日曜日の朝、お父さんの荷物を受け取って
実家に帰ることに。
荷物を受けとるのが嫌だった。
泣いたりして感情が乱れるのが嫌だった。
10時過ぎヤマトさんが持ってきた。
「よし、開けるか!」1人掛け声をかけた。
フキの煮物、生姜みそ、カブの酢の物
そして米を箱からだすと、
カープのポスターが敷かれていた。
何かしらカープものを入れてくる風習がお父さんにはあった。
最後のお父さんの料理を、一口づつたべた。
くたっとなったカブは味が染みこみすぎてて
フキと味噌は懐かしかった。
気持ちをそらすため、なぜか写真をとり
東京駅へと急いだ。
最後のお父さんのお料理、ハミルちゃんに届いてお父さんは喜んでくれてると思うよ。お父さんのお料理に宿る温かいものが ずっとハミルちゃんと赤ちゃんに宿り続けるのだから。さみしいけれど、それを超える温かなエピソード。
どんなに頭では分かっていてもお別れはやっぱり辛くさみしい。
どうか ゆっくり元気になってね。
体の内側からお父さんの愛が ずっと降り注ぎますように。
Naocoさん
お昼に外で読んで、「あっーーーやばいいーーー」と
一滴垂れたら永遠に流れそうな涙がこみ上げました。
やはり私はとっても悲しんでいるんだなと。
「お父さんの料理に宿る温かいものが、ずっと赤ちゃんに宿り続ける」
すてきなすてきな言葉、体で吸い込みました。
はい、ゆっくりと。ありがとうございます!